クリスマスの天使  #5
2007/12/13

前回のあらすじ
 
 
 
 
自分の100円使えよ~。
   

 
 
あの~、もうひとつお願いがあるんですが・・・。
 
 
 
 
 
 
 
はい、何でしょう?
 
 
 
 
 
 
 
実は彼女が車にいるんですけど。
 
 
 
 
 
 
 
ああ、言ってましたね。
 
 
 
 
 
 
 
すみませんが彼女を自宅まで送っていってくれませんか?
 
 
 
実は彼女、足を怪我してるんです。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  

 
 
こんなことを言われて断れるわけがない。 
 
仮にもし断っても、他に誰かこんな雪降る夜の墓地を
通りかかるだろうか、いや通るはずかない。
(仮定法否定形)
 
 
 
 
 
 
 
 

おいおい、車に乗せて、小銭まで貸して、さらに彼女を送れってか?
(N君の心の声。たぶん)
 
 
 
 
 
 
 
 

あ、いいですよ。
 
 
 
 
 
 
 

あっさりこたえるU。
 
 
 
 
 
 
 

えええええ~っ! 
(おい、なんで君はサラリーマン寄り?
 
 
 
 
 
 
 

いいじゃん、困ってんだから。
(人助けにかこつけて、自分も助かった!と思った腹黒いU)
 
 
 
 
 
 
 
ありがとうございます!!  
 
 
 
 
 
 
 
 

そして車は事故車で待つ彼女を迎えに
再び坂道を登り始めた。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
じゃあ、彼女をお願いします。
 
 
 
彼女を車の後部座席に乗り込ませ、
お辞儀をするサラリーマン。
 
 
 
 
思えばサラリーマンは
自分が運転して彼女に怪我をさせてしまい
どんなに心を傷めていることでしょう。
 
それにJAFが来るまでこの寒い中、
一人きりで待たねばなりません。
(しかも夜の墓地)
 
 
 
 
 
 
 
大変でしたね、大丈夫ですか?
 
 
 
 
女性は綺麗な23歳くらいの方でした。
 
 
 
 
 
 
 

はい。大丈夫です。
本当にご迷惑をかけてすみません・・・。
 
 
 
 
 

女性は今にも泣きそうです。
 
 
 
 
 
 
 
本当に最悪・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
まあ、まあ、命に別状はなかったし、
幸い軽い怪我ですんでよかったですね。
 
 
 
車内の重い空気を打破しようとUは明るく言ってみた。
 
 
 
 
 
 
怪我してるんですよね、
病院じゃなくて自宅でいいんですか?
 
 
 
 
 
 
 
N君に言われて女性を見ると
ひざ小僧がグシャっとなってます。
 
 
 
 
 
 
 
 
ひゃああああ~っ! 
 
これは病院に行ったほうがいいですよ。
 
 
 
 
 
 
 
 

大丈夫です。
血も止まったし、明日病院に行きます。
 
 
 
 
 
 
 
 


え~、自宅より病院ですよ~!
 
 
 
 
 
 
 
 
本当に大丈夫ですから。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
本当に大丈夫ですか?
なら家まで送りますよ。お家はどの辺ですか?
 
 
 
 
 
 
 
 
 
ちょっとしたスプラッタを見てうろたえるUをよそに
N君は冷静に尋ねました。 
 

 
 
 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
  ×××村です。  
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 


×××村・・・。
 
そこは車で2時間弱のところ・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
12時過ぎちゃうな・・・。
 
  
N君は脱力気味でポソッと呟きました。
 
 
 
 
 
 

 
 
ごめん、N君。
次の日仕事だったね。
冬休み中の学生Uはちょっと申し訳ないよ。
でも頑張って運転してね。
(Uの心の声) 
 
 
 
 
そんなこんなで車は×××村へ向かいました。
 
 
 
 
 
 
 
 
 

ごめんなさいね。
せっかくのデートを邪魔しちゃって。
 
  
  
 
 
 
 
 
いいんですよ。
困った時はお互い様ですよ~。
 
もしかしたら、こっちが事故って
あなたがたに助けを求めたかもしれませんし。
 
 
 
 
 
 
 

そう言ってもらえると気が楽になります。

 
 
 
 
 
 
そして
 
 
  
 
 
 
 
 
あの~、お名前を教えて下さい 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
はい、N・・・
いや、名乗る程の者じゃありません。 
 
 
N君を遮り恥ずかしいセリフを答えるU
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
そんな・・・。
名前を教えてもらわないと、私が怒られちゃう・・・。

 
 
 
 
 
 
 
 
 
あ~。
もし名前を聞いたら、お礼したい、とか思ってるんでしょう。

 
 
 
 
 
 
 
はい、もちろんです。
こんなにご迷惑をかけちゃって・・・。
 
 
 
 
 
 
 
 
そんなのいいんですよ。
さっきも言いましたけど、困った時はお互い様ですし。
 
 
 
 
 
 
 

っーか、
逆にこっちが二人きりにならずにすんで助かったんですから、
 
とはもちろん言いませんでした。 
 
 
 
 
 
 
 
 
でもやっぱり名前を教えて下さい。

 
 
 
 
 
 
  
 
 
 
 
 
 
 
じゃあ、
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
クリスマスの天使 
 
 
 
 
とでも言っておきましょう。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
U、恥ずかしくないのか?
 
 
 
 
つづく
 


 
 

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